無視できないハードル、アセスはどうなる?

無視できないハードル、アセスはどうなる?

(1)環境アセスメントとは

開発事業による環境への悪影響を防止するためには、事業の内容を決めるに当たって、事業により得られる利益や事業の採算性だけではなく、環境の保全についてもあらかじめよく考えていくことが重要となります。このような考え方から生まれたのが、環境アセスメント(環境影響評価)制度です。

環境アセスメントとは、開発事業の内容を決めるに当たって、それが環境にどのような影響を及ぼすかについて、事業者自らが調査・予測・評価を行い、その結果を公表して国民、地方公共団体などから意見を聴き、それらを踏まえて環境の保全の観点からよりよい事業計画を作り上げていこうという制度です。アセスメントとは「評価、査定」という意味です。

環境アセスメントには環境影響評価法に基づくアセスメント(一般的に法アセスメントといわれます)と、地方公共団体が独自にアセスメントを義務づけるアセスメント(一般的に条例アセスメントといわれます)があります。

(2)現在の環境アセスメント対象事業

発電事業については、

環境アセスメント対象事業              環境アセスメント個別判断対象事業

水力発電所           出力3万kw以上               出力2.25万kw~3万kw

火力発電所           出力15万kw以上             出力11.25万kw~15万kw

地熱発電所           出力1万kw以上               出力7500kw~1万kw

原子力発電所       すべて

となっており、太陽光発電・風力発電については現在法アセスメントの対象となっていません。

しかしながら、環境アセスメントは条例においても義務づけることができるため、多くの地方自治体は環境影響評価条例において風力発電所建設に際してアセスメントを求めています。

現在の環境アセスメント(法アセスメント)対象事業は、以下のホームページに詳しく掲載されています。

http://www.env.go.jp/policy/assess/1-1guide/1-4.html

(3)風力事業の追加見込み

風力事業の追加見込み→1台2000~2500くらい。4台というイメージ。

平成23年11月11日、1万キロワット以上の風力発電設備について環境影響評価法における第1種事業(法アセスメントを行わなければならない事業)とし、7500キロワット以上1万キロワット以下の風力発電設備については、環境影響評価法における第2種事業(法アセスメントを行うかどうかを個別判断する事業)とする閣議決定がなされました。

風力発電は1台2000kw~2500kwくらいの発電量です。つまり、風車5台を設置すると必ず法アセスメントを行わなければならない事業となるのです。

現在、1,000kw以上の風力発電設備については、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が作成したマニュアルに基づく自主アセスメントが行われており、概ね14~21カ月の期間を要しています。一方、法アセスメントになると、手続完了までに36か月を要することとなり、約15か月期間が延びることになります。

環境への評価が大切な一方で風力発電参入への大きな障害になることも事実です。

なお、条例アセスメントを実施している県もありますが、調査対象項目やどの程度調査すべきかについて自治体間でぶれが生じるので、法アセスメントが実施されるようになるのであれば、法アセスメントに一本化するか、条例アセスメントを法アセスメントに対応するべく修正する必要があります。

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14424

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